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散歩の記録
日時:2023年11月9日(木)
天候:晴れ
行程:
9:10 四谷駅
9:30 若葉東公園
10:00 - 10:20 須賀神社 男坂の階段で「君の名は。」のラストシーン場面を撮影
10:30 四谷見附駅
歩数:4360steps
カロリー:190kcal
平均速度:1.9km/h
ウォーキングマップ
フォトアルバム
10日ぶりに散歩しました。すっかり、爽やかな秋景色になりました。新海誠監督のアニメ「君の名は。」のラストシーンのモデルが四谷にあるというので、地図で調べて行ってみました。新宿区のHPにも、モデル散歩コースで紹介されていたので、その通りに歩いてみました。四谷駅から約20分で現場に到着。須賀神社境内脇の階段が、主人公の三葉と瀧が運命の再会を果たす場所です。階段の茶色の手すりがとても印象的でした。まるでアニメから抜け出たかのように、リアル!
若い男女がこの聖地を見ようと集まっていました。私のようなジジイは一人もいませんでした!
感動のラストシーン再視聴 (YouTube)
防災の視点から見る「君の名は。」
映画「君の名は。」は、2016年公開の作品です。映画の中では、1200年に1回接近する「ティアマト彗星」の一部が飛騨地方の糸守町に落下して大惨事を引き起こすという出来事が描かれています。映画公開の5年前に起きた東日本大震災の大津波災害を思い起こしたのは、私だけではないでしょう。
実際、Wikipediaによると、新海監督によれば「本作の着想は、新海が東日本大震災発生後の2011年7月に宮城県名取市閖上へ訪れたことで得た。「ここは自分の町だったかもしれない。自分が閖上のあなただったらと思い、もしも自分があなただったら」という、立場が入れ替わる映画を作ろうと思った」そうです。つまり、津波来襲を彗星落下に置き換えて、本作ができたということですね。
映画では、瀧らの必死の努力で、糸森町の住民の命が救われたのは、「住民を避難させるために変電所を爆破し町一帯を停電させ、町内放送を電波ジャックして避難を呼びかける」という作戦だったということです。これは、安政南海地震の時の「稲むらの火」とよく似ていますね。大津波の襲来をいち早く察知した村の庄屋さんが、村人に危険を知らせ、避難を促すために稲藁に火を放ったという実話です。
もう一つ気になったのは、町長だった三葉の父が、住民を避難させてほしいとの三葉の説得に最後まで応じなかったはずなのに、映画の最後の方では、偶然町で避難訓練が行われていたため、町民が助かったとなっていたことです。他のWebページを見ていたら、小説では、この点に関して、三葉の父が二葉から伝承を聞いていて、災害を予見し、急遽住民を避難させた、と説明していました。これが本当なのかは、原作を見ていないので、なんとも言えませんが、本当だとすれば、「過去の災害伝承をもとに、住民避難という決断を下した」町長の迅速な対応だったということができるでしょう。
大きな災害が予見される状況でも、住民はとかく「正常化の偏見」に縛られて、「避難行動」というコストのかかる行動を起こすのに躊躇しがちなことは、これまでの災害研究からも知られている事実です。瀧や三葉、町長のとった行動は、稲むらに火を放った五兵衛と同じように、大災害を未然に防ぐための勇気ある防災対策だったと評価することができるでしょう。