2018年 ロンドン、パリ旅行 フォトエッセイ

今回の旅行の総括

旅行に持って行ってよかったもの

ロンドン、パリへの3週間の旅行を終えて、8月18日に無事帰国しました。今、旅行中に撮った2千枚以上の写真を整理している所です。1日分の撮影データがSDカードごとアクセスできなくなったのがちょっと痛いですが:幸い、毎日データをPCとクラウドにバックアップしていたので、被害は最小限で済みました。予備のSDカードを2枚持って行ったのも幸いしました。

今回の旅行で持って行つてよかつたものは,これ以外にも色々とあります。

(1) iPad

Macbook Pro(13inch)も持って行つたのですが、ブログを更新するヒマもなく、論文を書く仕事もなかったので、PCはほとんど使うことはありませんでした。観光と撮影が目的の海外旅行には、PCは要りませんね。

その代りに活躍したのはiPad でした。旅行前に作成しておいた旅行用ホームページを見たり、Numbersで作成した詳しい旅程表をチェックしたり、Googleマップで現在地や走行ルート、目的地を確認したり、eTicketを表示させたり、メトロやバスの路線図を見たり、と八面六臂の活躍でした。

ただし、わざわざ旅行のために、SIMカードスロットつきのiPadを新調したものの、そのSIMカードはiPadには不要でした。というのは、iPadにはiPhoneのような通話専用アプリがないため、海外で通話するには、格安SIMを挿入したスマホが必要になります。その場合、iPadにもSIMカードをさすと、SIMカードを計2枚も購入しなければならないからです。EE(イギリス)やOrange(フランス)など海外のケータイショップでデータ&通話つきのプリペイドカード(5GBで2500円位)を購入し、スマホに入れておけば、通話だけではなく、テザリングでiPadも使えるからです。iPhoneはつねに身につけていますから、iPadのネット利用はiPhoneのテザリングだけで済むわけです。

大量の写真データをクラウドに転送するには、新しいiOSに付属の「ファイル」アプリが威力を発揮してくれました。Caméra Connectアプリを使ってWiFiでカメラの写真データをスマホあるいはiPadに転送し、「ファイル」アプリでDropBoxのフォルダに保存するここができます。

旅行中は、PhotoshopやLightroomで写真を加工することもないので、PCの出番はありません。旅行中、唯一PCが役立ったのは、持参したHDMIケーブルをPCと液晶テレビにつなぎ、NETFLIXを大画面で楽しんだときです。これとても、iPadでも楽しめない訳ではないので.なくてもとくに困ることはありません。

もう一つiPadが役立ったのは、NETFLIXとAmazon Prime Videoの映画をダウンロードしておき、ホテルや機内で再生させたことです。最近の機内では、映画のチョイスも大幅に増えていますが、本当に見たい映画はなかなか見っかりません。行く前に、IPadに見たい映画をダウンロードしておけば、そんな悩みも解決します。今回とくに楽しめたのは、Prime Videoでダウンロードした、阿部寛主演のドラマ「結婚できない男」シリーズでした。普段なら絶対に見ないドラマですが、機内ですっかりはまってしまいました。

(2)SIMフリースマホ

これは、今後の海外旅行には絶対に必要な携行品だろうと思います。これがあれば、モバイルWiFiなどの面倒なレンタルも必要ではなくなり、かつ通信コストも激減します。docomo、au、ソフトバンクなどキャリアの提供する「世界定額」(auの場合)といった、半ばインチキなサービスでかえって高額の請求をされることもありません。私の場合、auの「世界データ定額」サービスに加入してイギリスに渡ったのですが、向こうで子供とのやむを得ざる連絡のために、かなり通話をするハメになり、結果的に2万円以上もの高額の請求をされることになりました。通話は「定額」の範囲外だからだったようです。

SIMフリースマホであれば、はじめからイギリスのEEショップで、データ5GB、通話500分、しめて15£(約2150円)という格安のプリペイドSIMを購入しておけば、このような高額の請求をされずに済んだのでした。

実は、しばらく経ってから、auのiPhoneについては、数ヶ月前に「SIMロック解除」をしていたことを思い出し、EEショップでiPad用に購入したSIMカードをiPhoneに差し替えることによって、SIMフリースマホとして使えることを確認したのでした。しかし、ときすでに遅く、通話でかなりの額を請求される結果となりました。

SIMロック制度というのは、何度も言いますが、日本のキャリア3社による、最大かつ最悪の陰謀であり、消費者に多大の犠牲を強いるだけの制度だと思います。ただちに廃止すべきでしょう。

これから海外にお出かけの方は、ぜひともSIMフリースマホを携帯されることをお勧めします。

なお、イギリスのEEショップでSIMを買うと、フランスやドイツなど他の国に行っても、自動的にその国の電波とつながり、問題なく使い続けることができます。(データ量が余っていれば、日本に帰ってからも使い続けることができます❗️EE SIMの場合は、自動的にSoftbankの電波とつながります)。

私の場合、イギリスのEEでSIMを購入し、フランスに持っていったところフランスのOrange(オランジュ)というケータイ会社の電波と自動的につながりました。ちょっとトラブルがあったので、シャンゼリゼ大通りのOrangeショップで見てもらったところ、EEショップで買ったSIMなのに、同じように無料でサービスを提供していただけました。

また、さきほども書いたように、スマホにプリペイドのSIMカードを入れておくと、「テザリング」機能が使え、iPadなどのタブレットやPCをネットにつなぐことができて便利です。イギリスやフランスのフリーWiFi環境は思ったほどよくありません。自前のテザリングでネットにつなぐのが一番確実です。

もう一つ、大いに役立ったのは、プリペイドの格安SIMでも、2150円という値段で何と500分もの通話が可能になったことです。なによりも、その国の携帯電話番号を与えられるので、あちこちへ通話するとき、互いに通話で連絡を取り合うとき、ホストファミリーや語学学校のスタッフと連絡をとるとき、フリーWiFiの登録をするときなどに、この海外用携帯通話番号は威力を発揮してくれました。

ただし、プリペイドSIMは、たとえば5GBを使い切ってしまうと、このカード自体が使えなくなり、データを充填することができず、新しいSIMカードを買うしかなくなり、その場合には携帯番号も新しいものに変わってしまうという問題はあります。その場合、連絡先には新しい番号を登録してもらう必要があります。この点だけは注意が必要です。

※もっとも、データ5GBあれば、普通のネットサーフィンをしている限り、2週間は優にもつと思います。ただし、YouTubeなどの動画系はNGですが、、、

(3)ノイズキャンセリング・ヘッドホン

もう一つ、持って行ってよかったものは、ノイズキャンセリング機能つきヘッドホン(BOSE Quiet Comfort 35II)です。特に、飛行機の機内では、周囲の騒音をシャットアウトし、音楽に没入することができました。従来のヘッドホンに比べて、ボリュームを絞っても十分に音楽を聴けるので、耳にもやさしいという点もメリットです。QC35の場合、バッテリーの持続時間も10時間以上あり、電池切れの心配もありませんでした。音質を高め、電池の持続時間を長くするためには、ワイヤレスではなく、付属のケーブルでiPadなどに接続するのが効果的でした。

また、おかげで睡眠も効果的にとることができました。今回はうっかりして携行するのを忘れてしまい、モノラルでしか再生できなかったものの、付属の航空機アダプタをつければ、座席横のイヤホン端子に接続して、ノイズキャンセリング機能を働かせたまま、機内設備よりも美しいサウンドで映画や音楽を楽しむことができます。

ただし、ノイズキャンセリングが効き過ぎて、周囲とのコミュニケーションが阻害されたり、食事など機内サービスを受け損なうなどのデメリットもありましたので、この点は注意が必要でしょう。

(4) ホテル用のミニルーター

もう一つ役に立ったのは、ホテル用のミニWiFiルーターです。BuffaloのWMR-433W-BKという機種ですが、手のひらに入るミニサイズなのに、家庭用WiFiルーターと同じ働きをしてくれました。

予約したホテルを事前にチェックしたところ、部屋のインターネットは、有線LANであることが分かりました。そこで、万一を考えて、上記のBuffaloのミニWiFiルーター(¥1900)を購入して、イーサケーブルとともに持って行きました。部屋のLAN端子にこのルータをつなぎ、通常の家庭用WiFiルーターと同じように、パスワードを設定すると、あっという間に高速のセキュアなWiFiネットワークができてしまいました。パスワードは自分しか分かりませんから、通常のホテルのWiFiよりもはるかに安全です。また、スピードもホテルのWiFiと比べて、明らかに高速でした。

これからの海外旅行では、有線LANを備えた部屋を予約し、このミニWiFiルーターでつなぐというのも、有力な選択肢になるのではないかと感じた次第です。

(5) 5つ口以上のコンセント&USBポートのついた変圧器

これは、アマゾンで4200円で購入しましたが、変圧器・各国用変換プラグ・電源タップ3口・USB充電器4ポートがついており、ちょっとかさばるかなトは思いましたが、iPd、iPhone、カメラ、スピーカー、パソコンなど、いろいろな電気製品の給電用、充電用に毎日フルに活躍してくれました。これは、海外旅行の必需品といってもいいでしょうね。大きくても持っていってよかったと思えた物の一つでした。

旅行に持っていったが、あまり使わなかったもの

(1) スマート・スピーカー

旅行前、Google HomeやAmazon Echoなどのスマートスピーカーに熱を入れていたこともあり、海外旅行のお供に、コンパクトなスマートスピーカーを持って行こうと思い、Google Home MiniとSONYのBluetoothスピーカーをスーツケースに入れて持って行きました。

しかし、Google Home Miniは、スーツケースから一度も出すことなく終わってしまいました。ロンドンに行ったら、UK Englishの言語設定をして、毎朝、アラームでBBCのニュースを聴いて、、、などと考えていたのですが、毎日忙しく、それどころではありませんでした。ホテルのテレビさえ、一度もつけなかったくらいです。短期ということもあり、ニュースを聴きたいという需要自体がなかったのが原因です。

ただ、SONYのBluetoothスピーカーは、枕元において、iPhoneとつないで、眠る前はお休みミュージック、起きるときはお目覚めミュージックのアラームをかけて、それなりの役割を果たしてくれました。スマートスピーカーは、旅行のお供としてはまだ物足りないと感じます。

https://www.sony.jp/active-speaker/products/SRS-HG10/

(2) SIMフリー・モバイル・ルーター

今回の海外旅行に、私は事前にアマゾンで購入したSIMフリー・モバイル・ルーターを携行しました。WiFiのないところでパソコンをネットにつないで使うのに、モバイル・ルーターがあった方がいいいかと思ったためです。けれども、海外の格安SIMを入れたスマートフォンでもテザリングができることがわかり、結局、モバイルルータ用のSIMを買うこともなく、カバンに眠ったままでした。もっとも私のパソコンはMacbook Proで、ふだんからスマホのテザリングができる機種だったので、ルーター要らずでしたが、Windows PCだったら、テザリングが使えたかどうかは分かりません。

SIMフリーのモバイル・ルーターがいらなかったのですから、「イモトのWiF」など、よく空港などでレンタルしている海外旅行用のモバイル・ルーターは、海外旅行にはまったく不要だと私は思っています。SIMロックのかかっていないスマホさえ持っていれば、何度も言いますが、現地の携帯ショップで格安SIMを買って、スマホに入れて通話用、ネット接続用、テザリング用と、一石三鳥の使い方ができるのです。消費者をだますような業者の宣伝にはくれぐれも乗らないようにしたいものです。

(3) HDMIケーブル

これは、なかば実験的に持っていたものです。最近のホテルは大型液晶テレビがついているし、背面にHDMIケーブル端子を備えたテレビがふつうに設置されています。持参したモバイルPCとホテルの大型テレビをHDMIケーブルをつなげば、WiFi環境があれば、NETFLIXやAmazon Prime Videoの映画やドラマを大画面テレビで楽しめるのではないかと思いました。事前チェックしていた通り、確かにホテルのテレビは大型画面でHDMI端子がついていました。

さっそくパソコンとつないでみると、NETFLIXのいつもの画面がちゃんと映し出されたので、これはちょっと感動でした。日本では忙しくてなかなかNETFLIXの映画などゆっっくりと見られないので、こうしてHDMIケーブル一本でホテルの大型画面でNETFLIXを楽しめるのは大きなメリットだと思います。とくに、ホテルの部屋だと、映画が有料というところもありますからね。

ただし、Amazon Prime Videoを見ようとしたら、「サービスエリア外」というWarningが出て、見ることができませんでした。Amazon Prime Videoは日本国内でしかサービスを受けられないようです。NETFLIXのほうがその点鷹揚で、好ましいと感じました。一方、ホテルの備え付けテレビには、「NETFLIX」のボタンを備えたリモコンがありましたが、これでNETFLIXを見ようと思ったら、別途契約が必要だとのメッセージが出て、見ることはできませんでした。

というわけで、海外のホテルでもNETFLIXを楽しみたいという方は、パソコンとWiFiとHDMIケーブルを用意されるといいかと思います。私のばあい、今回の旅行はスケジュールを詰め込みすぎて、ホテルで映画をゆっくり楽しむ余裕がありませんでした。次回もHDMIケーブルを持参するかどうかは、まだ未定というところです。

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