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10万円以内で最高のモバイル用ハイレゾ・オーディオ環境を構築する方法【2019年3月改訂版】

ベストのハイレゾ再生アプリ HF Player

私がハイレゾ再生プレイヤーとして、ウォークマンなどのDAPではなく、ハイレゾ対応スマホを選んだ最大の理由は、Androoidスマホ用にOnkyo HF Playerという、すばらしいアプリを見つけたからです。そこで次に、HF Playerの実際の使い方について詳しく紹介したいと思います。

Onkyo HF PlayerはiPhoneでもAndroidでも使えます。

高精度ハイレゾ音楽プレーヤー Onkyo HF Player

高精度ハイレゾ音楽プレーヤー Onkyo HF Player
開発元:ONKYO CORPORATION
無料
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iPhoneにHF Playerアプリをインストールしてみる

私が初めてこのアプリを使ったのはiPhoneでしたので、まずはiPhoneにインストールして、使い勝手をみておきましょう。

アプリを起動すると、まず「ヘッドホン選択」の画面が表示されます。PioneerとOnkyoのヘッドホンがリストアップされますが、私のはSONYだったので、ここは最後の「other」(その他)を選択します。

すると、iPodとHi-Res(ハイレゾ)を切り替える画面になりますが、HiResを選択すると、上のように「HDライブラリに曲がありません」という表示になります。HF Playerにハイレゾの曲をインポートするには、iTunesの「ファイル共有」機能を使います。LightningケーブルをMacbookにつなぎ、iTunesを立ち上げると、iPhoneが認識されますので、これをクリックして、「ファイル共有」の画面を表示させます。Appの中から、HF Playerを選ぶと、右側の画面に「HF Playerの書類」が表示されます。何もいれていない状態では、空っぽの状態ですが、PCから音楽ファイルの入っているフォルダをドラッグするか、画面下の「追加」ボタンを押してフォルダを指定すると、iPhoneのHF Plるayerに楽曲が自動的に転送されます。

ここではとりあえず、e-onkyo musicで購入したハイレゾ音源のBeethoven Symphony No.5、所有しているCDをFLAC形式に変換したファイルをHF Playerのライブラリにインポートしてみました。

最後に、「同期」ボタンを押せば、ドラッグした3つの楽曲がiPhoneのHF Playerライブラリに収録されます。

実際に、iPhoneのHF PLayerを開き、Hi-Resタブをアップすると、下のように、3つの楽曲が登録されていることを確認できます。


聴きたいときは、サムネイルをタップすると演奏が始まります。実際に、e-onkyo musicからハイレゾ音源でダウンロードしたベートーヴェンの交響曲第5番をプレイしてみると、下の画面のように、DSD 2.8MHz / PCM 44.1kHzという、きわめてクオリティの高いハイレゾ音質で再生されていることが分かります。

ここまではいいのですが、問題はiPhone版のHF Playerでは、なんとプレイリストを作成する機能がないようなのです。一所懸命その機能を探し、ネットでも検索してみましたが、けっきょく見つかりませんでした。これは非常に残念なことです。というのは、ハイレゾミュージックのライブラリーをつくるとき、CD1枚全部を聴くことはあまりなく、1枚のCDから自分の好みの曲を選び、他のアルバムの曲と合わせて、自分好みの「プレイリスト」を作成してプレイするというのが、音楽愛好家の何よりの楽しみだからです。それができないのでは、プレイヤーアプリとして失格と言わざるを得ません。ただ、惜しいのは、HF Playerには強力な「歌詞」表示機能があるということです。下の画面は、ABBAの曲を歌詞つきで再生しているところです。歌っている部分の歌詞を青で表示してくれる親切設計です。英語やフランス語などの学習用にも最適です。

他にも、歌詞を表示してくれるハイレゾプレイヤーアプリもあることはありますが、HF Playerほどには使い勝手はよくありません。

そこで、最近別途購入したHuawei社製のハイレゾ対応AndroidタブレットMediaPad M5 (実売価格¥28,000)にAndroid用のHF Playerアプリを入れてみました。すると、iPhone用とは違って、プレイリストを簡単に作成、追加したり、曲順を自由に並べ替えたりできるなど、きわめて使い勝手がいいことが分かりました。ハイレゾ利用者にとっては余計なスマホ内iTunesライブラリも表示されることはありません。

そこで、今回携帯用のハイレゾプレイヤー(DAP)として購入したSONYのXperiaZ3にも、同じAndroid用のOnkyo HF Playerをインストールしてみました。以下では、その使い方を紹介したいと思います。

Android版 HF Playerの使い方

インストールと初期設定

まず、Google Play StoreからOnkyo HF Playerをインストールします。

画面の「HF Player」アイコンをタップすると、HH Playerが起動します。最初に、使用するイヤホン、ヘッドホンの種類を聞いてきますが、該当するものがないときは、「other」にチェックを入れて「OK」ボタンを押します。

すると、「HF Playerに機器上の写真、メディア、ファイルへのアクセスを許可しますか?」と聞いてきますので、「許可」をタップします。

音楽ファイルの読み込み

すると、次のように、「ライブラリを同期しています」という画面が表示されます。もしスマホの中にあらかじめ音楽ファイルを保存していれば、それをHF Playerのライブラリに取り込んでくれます。私の場合は、事前に200GBのmicroSDカードにFLAC形式の音楽ファイルを入れておいたので、これらのファイルが自動的にHF Playerにライブラリとして保存されました。自動的に同期されるデータは、「設定」で指定したフォルダ内のデータに限られます。もしSDカード内のファイルが取り込まれない場合には、設定画面で、microSDカードにチェックを入れれば、同期されるようになります。

同期が完了すると、下の画面のように、「アルバム」にカバー写真入りの楽曲がアルバム単位で表示されます。この中から好きなアルバムを選んで、再生することができます。

歌詞つきの音楽再生

HF Playerでは、「プチチリ」という歌詞のアプリと連動して、外国語の歌に自動的に歌詞をつけてくれます。例えば、画面に出ているLes Miserables(ミュージカル)の中の有名なI Dreamed a Dream(夢やぶれて)という曲を再生させてみましょう。

画面左下のマークをタップすると、(利用可能な場合には)歌詞が表示されます。また、右上のAマークでフォントサイズを変更したり、歌詞を全画面サイズで表示させたりすることができます。こうした細かい設定は、iPhoneアプリではできません。Android用HF Playerのすばらしいところです。

プレイリストの作成も容易に

iPhone用アプリではできなかったプレイリストの作成も、Android版HF Playerでは簡単かつ柔軟に行うことができます。

プレイリストを作成したい楽曲を表示させ、タイトル名の右をタップすると、サブメニューが表示されますから、この中から「プレイリストに追加」を選びます。

すると、まだプレイリストを一つも作っていない場合には、「プレイリストに追加」が表示されますので、「新規プレイリスト」をタップします。

続く画面では、新規プレイリストの名前を作成します。ここでは、My Favorite Songsとしました。自分の大好きな歌を集めたプレイリストを作成したいからです。ここで「保存」をタップすると、この新しいプレイリストに最初の1曲が追加されます。

続いて、同じ歌手のfor you... という曲をプレイリストに追加したいと思います。さきほどと同じように、楽曲名の右をタップし、「プレイリストに追加」を選択すると、

さきほど作ったプレイリスト「My Favorite Songs」が表示されますから、ここをタップすると、自動的に2曲目がこのプレイリストに追加されます。

同じようにして、いくつかの曲を同じプレイリストに追加した結果は、下の画面に示されています。

このプレイリストは、「プレイリスト」タブの下にまとめられていますから、プレイリストへは簡単にアクセスすることができます。この点はiTunesと同じです。しかし、iPhoneアプリのように、必要でもない非ハイレゾ楽曲のプレイリストが表示されることはありませんから、すっきりして使いやすいといえます。

Android版HF Playerでは、楽曲の更新はmicroSDカードで行うのがいちばんわかりやすいと思います。Dropboxなどのクラウドで追加、更新することもできますが、同期に失敗することがしばしばあり、あまりおすすめはできません。Dropboxを通じて更新するいちばん確実な方法は、Dropsyncというアプリをインストールし、Dropboxに更新専用のフォルダを設定して更新することです。詳しい説明は省略します。

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