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サーバーを「さくら」から「エックスサーバー」に移転(1)

この記事は、12月13日に投稿したものを再掲載したものです。サーバー移転に伴い、新サーバーからコンテンツが消失したため、改めて復活させました。その後の状況を踏まえて、一部加筆訂正しています。記事復旧にあたっては、サーバー移転に伴い、旧サーバーの投稿記事への直接アクセスが不能になったため、旧サーバーパネルの機能を利用してMySQLファイルをエクスポートし、本記事のテキストファイルを抽出するとともに、FTPでWordPressサイトにアクセスし、wp-content/uploadsフォルダに保存されている画像ファイルをダウンロードし、その中から、本記事で使用した画像ファイルを抽出して再利用しました。

なぜサーバーを変えるのか?

私が最初に契約したサーバーは、「ロリポップ」でした。もうかれこれ7,8年も前のことです。値段の安さに惹かれたのでした。当時は友人から「君、ロリコンなの?」と冷やかされる始末で、なんとなく後ろめたい気持ちもありました。そんなこともあって、4年ほど前、いまの「さくらレンタルサーバー」に乗り換えたのでした。しかし、最近になって、アクセスの遅さ、ときどき容量超過で503エラーが出て、サーバーがダウンするといったアクシデントにも見舞われ、もっといいレンタルサーバーはないものかとネットで探した結果、「エックスサーバー」がいちばんいいという大方の評価があることを知り、料金は2倍の月額1000円にはなりますが、思い切ってサーバーを再度変えることにしたというわけです。ネットの口コミを見ていると、こういう遷移パターンをたどる人はけっこういるようです。私もその一人というわけです。

「速くて信頼度が高く、サポートが厚い」が決め手

エックスサーバーにしようとした決め手は、アクセスの速さ、システムの信頼性の高さ、充実したサポートの3つでした。さくらレンタルサーバーの場合は、サポートに電話しても30分以上待たされることもありましたが、エックスサーバーでは、問い合わせの電話をかけると、すぐにつながり、親切な応対をしてくださいました。また、エックスサーバーのホームページは、メニューがとても分かりやすく、オンラインのマニュアルも親切です。さらに、エックスサーバーの使い方に関するウェブサイトも多数あるので、困った時にとても重宝します。やはり、みんながいいねと言っているサーバーは、内部、外部から手厚いサポート体制ができており、それだけ使い勝手もよくなるものですね。いわゆる「オンライン社会関係資本」の豊かさです。今回、サーバーを移転する際にも、多数のウェブサイトの情報に助けられました。

以下では、どのように「さくらレンタルサーバー」から「エックスサーバー」に移転を果たしたか、順を追って詳しく紹介したいと思います。私が使っているパソコンはiMac27inchモデル(2TBフュージョンドライブHDD)、移転するホームページは、WordPressで作成した約10のブログおよびデータベース、移転に用いたプラグインは、Duplicator、ドメイン管理者は「ムームードメイン」、現在運用中のドメイン名はmedialabo.infoです。私の移転経緯はあくまでもこうした環境という条件つきであることをお断りしておきたいと思います。

エックスサーバーとのレンタル契約

新しいドメインの取得

11月23日、エックスサーバーのホームページを見たところ、11月末まで「ドメイン名プレゼント」キャンペーンをやっていて、レンタル契約すると、無料でドメイン名をプレゼントしてくれた上、契約している限り、ドメイン更新料も無料になるということを知りました。ちょうど、言語学習用にドメインがほしいと思っていたので、さっそく契約することにしました。(もっとも、12月に入ってからサイトをみると、再び同じようなキャンペーンをやっていたので、ちょっと早まったかなという気持ちになりました)。新しいドメイン名としては、多言語学習サイトを現在作っているので、multilanguage.netを選びました。キャンペーンのおかげで、年間1200円くらいの節約になりました。今後は、メディア&写真関連のホームページは、いままで通りmedialabo.info、言語学習関係はmultilanguage.netで運用したいと思っています。

X10(スタンダード)プランを契約

私が選んだ契約プランは、X10(スタンダード)です。これは初期費用3000円、年間契約で月1000円(いずれも税抜き)です。さくらサーバーのほぼ2倍になります。仕様をみると、ディスクスペースがSSDで200GBあります。いま契約しているさくらサーバーは100GB ですから、その倍になります。これはありがたいことです。将来的には100GB では足りなくなる可能性は少なくありませんので。ディスクがSSDというのも、速くていいと思います。データベースはMySQLが50個まで作れます。私の場合、現在約10個のでデータベースを持っていますので、50個あれば十分でしょう。マルチドメイン、サブドメインは無制限となっています。サポートはメールと電話の両方に対応しており、とくに電話サポートは、(これまでの経験に関する限り)待ち時間が短いのがたいへんありがたいところです。メールアカウントは無制限、メーリングリストも利用できます。私の場合、さくらサーバーで運用していたメーリングリストをエックスサーバーに引き継ぎたいと思っています。Webメールは、スマホやタブレットにも対応しているということなので、これは使うのが楽しみです。利用可能なプログラムとしては、もちろんWordPressが第一にあり、その使いやすさは定評のあるところです。エックスサーバーの機能の概要は、次のサイトで確認できます。

https://www.xserver.ne.jp/functions/

語学関係WordPressの移転

まずは、現在運用中のさくらサーバー上のWordPressをスムーズにエックスサーバーに移転することができるかどうかの検討に入りました。これについては、エックスサーバーのマニュアルでも、またネット上のさまざまなサイトでも詳しい解説があります。しかし、どういうわけかそれらの手順通りやってもうまく行きませんでした。各種マニュアルに載っていた手順は、次のとおりです。

  1. さくらサーバーのWordpressデータベースをエクスポートする
  2. エックスサーバーにデータベースを作成し、さくらサーバーのデータベースをインポートする
  3. さくらサーバーのWordPressファイルをPCにダウンロードする
  4. エックスサーバーのpublic_html上にさくらサーバーからダウンロードしたWordPressファイルをアップロードする

おおざっぱにまとめると、このような手順ですが、私の場合、いくらマニュアル通りにやっても、うまく行きませんでした。考えあぐねていたところ、WordPressのプラグインで「Duplicator」というのを使うと、簡単に移転ができることを知り、さっそく試してみました。結果は上々で、上記のような面倒な手続きなしに、スムーズにサーバー間のWordPressサイトの移転ができました。以下で、その手順を詳しく説明したいと思います。

DuplicatorによるWordPressサイト移転の手順

Duplicatorは、WordPressの全ファイルとデータベースをまるごとパッケージ化して、他のサーバーあるいは同じサーバー上の他のURLに転送できるようにしてくれるツールです。ファイルとデータベースを分けて転送する通常の方法よりも簡単にできるのが最大のメリットです。

1. WordPressにDuplicatorをインストール

まずは、移転したいWordPressにプラグイン Duplicatorをインストールします。新しいプラグインを検索すると、次のような画面が表示されますので、「今すぐインストール」をクリックし、有効化します。

2. Create NewでPackage作成

次に、DuplicatorのPackages画面を開き、「Create New」のボタンを押します。すると、次のような画面になりますから、ここでPackageの名前をつけ、「Packages」のボタンを押します。名前(Name)は任意ですが、デフォルト名でよければ、そのまま次のステップ(Next)に移ります。細かい設定などもできますが、ここではすべてデフォルトのままで進めても問題ないと思います。

すると、プラグインのプログラムが作動して、WordPressを自動的にスキャンし、パッケージ化に問題がないかどうかをチェックします。問題がなければ、下の写真のように、Goodのマークが出ますから、Buildボタンを押して、パッケージの作業を開始します。これには、1分〜数分かかるのがふつうです。

パッケージ化が無事に終わると、次のような画面が表示されます。installerのファイルとArchiveの圧縮されたパッケージファイルができましたので、この2つをPC内の適当なフォルダにダウンロードします。

3. 移転先のサーバーでWordPressをインストール

次に、移転先のサーバーにWordPressのプログラムをインストールします。これによって、パッケージ化されたWordPressサイトの受け皿を作るためです。エックスサーバーの場合、サーバーパネルにログインし、MySQLの設定(データベースの作成)を行った後、WordPressプログラムのインストールを行います。

1) MySQLの設定

WordPressのデータはMySQLと呼ばれるデータベースに収納されます。まずは、そのMySQLを作成します。

2) WordPressプログラムのインストール

WordPressのインストールを行うには、サーバーパネルの左サイドメニューの中から「自動インストール」を選び、インストールしたいドメイン(私の場合はmultilanguage.net)を選択します。

すると、自動インストール画面が表示されますから、この中でWordPress日本語版を選び、「インストール設定」ボタンを押します。

次の画面では、WordPressのインストールURL、ブログ名、ユーザ名、パスワード、メールアドレス、使用するデータベース名を指定します。最後のデータベース名は、間違わないよう、注意が必要です。指定したデータベースにデータが入っているとエラーになりますから、テーブルが空であることを確認しましょう。

最後に、画面右下の「インストール」ボタンを押すと、WordPressが、指定のURlにインストールされます。これで、受け皿となるWordPressができました。

4. installer.phpファイルとArchiveファイルのアップロード

次は、移転先につくったWorPressのサイトに、さきほどDuplicatorでつくった2つのファイルをアップロードします。これには、FTPクライアントを使います。または、エックスサーバーのWebFTPという転送ツールも、使いやすく便利です。

5. installer.phpの起動とインストールの実行

さて、Duplicatorによるインストールを実行する前に、FTPクライアントを使って、wp-config.phpというファイルを削除しておく必要があります。これをしないと、エラーになってしまうことがあるからです。エックスサーバーでは、このファイルを残したまま実行すると、エラーメッセージが出てしまいました。

それでは、いよいよ最終段階です。ブラウザを立ち上げて、WordPressをインストールしたURLにアクセスし、URLのあとにinstaller.phpとつけて、インストールを実行します。すると、次のような画面になるはずです。

I have read ....の左にチェックを入れて、Nextボタン押します。しばらくすると、Step2の画面があらわれます。ここに、Setupに必要な情報を記入します。具体的には、Host名、Database名、User名、Passwordの4つです。これらの情報は、エックスサーバーでMySQLを設定したときに表示されますので、前もってメモしておくといいでしょう。

最後に、Site Loginのボタンをクリックして、WordPressが正常にインストールされたか確認します。ユーザー名とパスワードを入力してログインし、サイトが移転元と同じであれば成功です。

このように、Duplicatorを使ったWordPressの移行作業は、驚くほど簡単です。プラグインやテーマ、投稿データまで、まるごとコピーされるのは、まさに感動ものです。これで、すべてのWordPressのサーバー間移転のめどが立ちました。次なる作業は、さくらサーバのmedialabo.infoドメインをエックスサーバーに移転させることです。これについては、次回ご報告したいと思います。

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