ネット&PCで利用できる中・上級用英語教材
このブログを読んでくださっているユーザーの多くは、おそらく英語力が中・上級のレベルにあるのではないかと、勝手に推測しています。私自身がそのレベルにあり、日々ネットやPCを使って英語力のスキルアップに取り組んでいます。
中高年になると、だれでも記憶力が少しずつ衰えてきます。また、これは私だけのことなのかもしれませんが、大学ノートに手書き文字で英単語、フレーズ、英文などを筆記するのはおっくうに感じてしまいます。そうした問題を解消してくれるのは、このブログでたびたび取り上げている、OneNoteというノートブック・アプリではないかと密かに確信しています。
OneNoteとはなにかという点については、これまでにも当ブログでたびたび取り上げてきましたので、次の記事などを参考にしていただければと思います。
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下の画像は、私が英語学習のために作成したOneNoteのノートブックです。2019年6月現在、電子書籍、ネット、PC、mp3ファイルなどの「デジタル教材」の中で、中上級用英語の学習に最適のもの(なるべくコストのかからないもの)を精選しています。
スカイプやネット動画を利用した月額制の有料コンテンツは入れていません。基本的に英語学習にお金をかけたくないというのが本音です。例えば、電子雑誌にしても、English Journalと並んですぐれた中上級用の教材として、CNN English Expressというのもありますが、これは月々1200円以上も払わなくてはなりません。それに対し、English Journal誌は、定額制のマガジン(楽天マガジン、Tマガジン、Kindle Unlimitedなど)を購読していれば、他の数百もの雑誌の中の一冊として、月々わずか400円で手に入るのです(過去1年分のバックナンバーも読める上、音声教材のmp3ファイルも追加料金なしにダウンロードできます)。そこで、英語月刊誌はEnglish Journalにしぼりました。CNNならば、YouTubeなどのネット動画でCNN10という英語教材を無料で視聴することができますから、わざわざ月刊誌を購読する必要はないのでは考えています。
上の画像は、TEDという英語プレゼンテーション教材の動画をOneNoteに貼り付け、英語のトランスクリプトをその下にペーストしたものです。そこで、まずは中上級のネット英語教材として定評のあるTEDを紹介し、それをどのようにOneNoteに取り込むかを説明したいと思います。
TEDとは?
TED(テド、英: Technology Entertainment Design)とは、アメリカのニューヨークに本部がある非営利の英語教育団体です。毎年、カナダのバンクーバーで大規模なカンファレンスを開催し、世界中から有名人を集めて、あらゆるテーマのプレゼンテーションを行っています。このカンファレンスの様子は、テレビ番組、ウェブサイト、YouTube、スマホのアプリなどを通して無料で公開しています。プレゼンテーションは、映像と音声だけではなく、英語や各国語のトランスクリプトという形で提供されていますので、生きた英語、とくにリスニングの学習には最適の教材となっています。
TEDのカンファレンスは1984年にごく身内のサロンとして始まりましたが、2006年にインターネット上で公開されて以来、世界中のユーザーに向けて提供されるようになり、グローバルな英語教育のツールとして絶大な人気を誇るようになっています。
カンファレンスの講演者(プレゼンター)には、著名人が多く、ビル・クリントン(元米大統領)、ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)、ジェームズ・ワトソン(DNA二重らせん構造の発見者)、アル・ゴア(ノーベル平和賞受賞者)、リチャード・ドーキンズ(進化生物学者)、ジェフ・ベゾス(アマゾン創業者)、ミッシェル・オバマ(元米大統領夫人)、マイケル・サンデル(哲学者)、ジェームズ・キャメロン(映画監督)などが登場しています。
シャドーイングに最適なTEDのスピーチ
TEDは、お手本になるような英語でネイティブが映像と音声を交えてプレゼンしたもので、発音に合わせたトランスクリプトと日本語訳がついているので、シャドーイングにはぴったりのツールです。しかも、スマホのアプリからYouTube、ウェブサイト、テレビまで、さまざまなメディアで提供されているので、自分に合った形態のシャドーイングを進めることができます。まずは、いちばんとっつきやすいスマホのアプリでシャドーイングを行うのがおすすめです。
スマホのTEDアプリ
TEDのアプリは、AndroidとiPhoneの両方出ています。AndroidのアプリはTED Me for TEDです。iPhoneのアプリはTEDICTというものです。どちらもTEDのプレゼンの仲から好きなものを選択し、スピーチとトランスクリプトを同時に表示し、かつ内蔵マイクで手軽にシャドーイングを繰り返すことができます。
下の画像は、iPhoneのアプリTEDICTで生物学者リチャード・ドーキンズの講演を開き、マイクを起動してシャドーイングを行っているところです。ドーキンズ博士のスピーチの下に英語のトランスクリプトと日本語の訳文が表示され、スピーチが終わると、マイクを使ってシャドーイングを行うことができます。その結果はスマホのスピーカーから聴くことができるので、シャドーイングの成果を確かめることができます。とくに難しい操作はいっさい要りません。
TEDICTは、次のサイトからインストールできます。
おすすめアプリ
下の画像は、AndroidのアプリTED Me for TEDでシャドーイングをしているところの画面です。TED Me for TEDを使うときは、前もって、別のAndroid アプリ「MePlayer Movie」をインストールしておくことが必要です。
なお、1TED Meアプリは、次のGoogle Playページから入手できます。
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Learning languages for TED - Apps on Google Play
With this App, You can play TED Talks with subtitles of your language.
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ウェブ上のTED公式サイトでシャドーイングを学ぶ
スマホのアプリでTEDトークのシャドーイングに慣れたら、次にウェブ上のTED公式サイトで大画面の人気プレゼンを見ながら、さらに深いレベルのシャドーイングとリスニングの訓練を行ってみましょう。
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TED: Ideas change everything
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ここで例として取り上げるのは、5720万人という、TEDトーク史上もっとも多くの視聴者を集めたサー・ケン・ロビンソン (Sir Ken Robinson)の「学校教育は創造性を殺しているか?」 (Do Schoolss Kill Creativity?)という約19分間のトークです。
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Sir Ken Robinson: Do schools kill creativity? | TED Talk
Sir Ken Robinson makes an entertaining and profoundly moving case for creating an education system t ...
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このページは、カンファレンスのトークをホームページ用に編集したものです。動画の下に「詳細(Details)、「トランスクリプト」(Transcript)、「リーディングリスト」(Reading List)、「コメント」(Comments)という4つのタブがあります。
それぞれのタブをクリックすると、トークの詳細説明、全文を起こしたトランスクリプト、関連サイト、コメントを読むことができます。まずは、「詳細」欄で著者とトーク内容、その背景などについて概要を把握するとよいでしょう。
動画の視聴方法
まずは、TED公式サイトにある動画を繰り返し視聴しましょう。トークによって異なりますが、人気のあるトークでは、数カ国語の字幕を選択することができます。例えば、ケン・ロビンソン氏の場合は、なんと5カ国語の字幕を選択することができます。字幕を選ぶときは、画面右下の字幕アイコンをクリックして選択します。下の画面では、「日本語」を選択しています。
最初は、このように人気のあるトークで日本語字幕をつけながら耳を慣らすのがいいと思います。いっぺん聞いたあと、今度は英語の字幕に切り替えてもう一度聞き、最後は字幕なしでリスニングの勉強をすると効果的でしょう。
トランスクリプトを読みながらリスニング
動画を通して視聴したあと、Transcriptを開いて、動画を見ながら、トランスクリプトで一文ずつ正確に聞き取りましょう。動画で再生している部分には、トランスクリプトにマーカーが表示されますから、綴りを確認するのに役立ちます。意味のわからない単語やフレーズに出会ったら、辞書で確認するとよいでしょう。トランスクリプトの任意の箇所をクリックすると、動画の再生もその部分に移動しますから、トランスクリプトを読みながら動画の該当部分を再生するという、普通とは逆の読み方もできます。
ロビンソン氏のTEDトークのトランスクリプトには、なんと62カ国版が用意されています。日本語訳もメニューの下の方から選択することができます。日本語訳トランスクリプトの場合にも、すべての文章に動画再生画面へのリンクが埋め込まれていますから、トークを再生したい箇所の文章をクリックすれば、英語の音声を聞くことができます。和文英訳の勉強にもなりますね。初級学習者の場合には、まず日本語訳トランスクリプトを読んでから、英語のトークを聞くという方法もあるでしょう。