MacからWindowsへ
これまでは、WindowsからMacに乗り換える人が多かったと思うが、これからはMacを捨ててWindowsに乗り換える、あるいはWindowsに戻る人が多くなるのではないか?
そんな気持ちにさせるのが、Microsoftの発売するモバイルノート Surface Pro6だ。
これまで5年以上の間は、27インチiMacを母艦デスクトップ、Macbook Pro 13、Macbook 12をモバイル用として3台のMacを常時使い分ける、根っからのMacファンだった。けれども、最近、某証券会社のPC用ソフトがWindowsにしかフル対応していないことから、必要に迫られて高性能のWindowsモバイルノートを購入することになった。数多くのWindowsモバイルノートの中から、性能と使い勝手の優れた小型軽量のノートPCとして、Microsoft製のSurface Pro6に白羽の矢を立て、思い切って購入することにした。
この選択は実に正しかった。重さわずか770g、最新のi5プロセッサー搭載、2736×1824pxという驚異的な高解像度ディスプレイ、キーボードと切り離してタブレットとして使える多機能性、USB端子、microSDカードポート、イヤホンジャック、mini ディスプレイポートつき、13.5時間のバッテリー性能など、どれをとってもMacbookを上回っているからだ。
とくに衝撃的だったのは、このサイズでMacbookと同等かそれ以上の画面解像度を示している点だ。これまでWindowsマシンというと、画面上のぎざぎざの文字がなんとも嫌いだったが、Surface Pro6では、実になめらかで美しい文字フォントを表示してくれるのだ。これなら、もはやMacbookを使い続ける理由がないではないか。
さらに、別売のキーボードのタッチが実に軽快だ。Macbookの浅すぎる打鍵感がない。キーボードの奥が少し浮いている分だけ、キーをタッチするときに、快く沈んでくれるのだ。これは本当にすばらしい。
キャンペーンで特価でゲット
今回Surface Pro6にしたもう一つの理由は、4月14日まで、キーボードとソフトケースが無料の特別キャンペーンをしていたからだ。おかげで、約15万円でこの高性能機を手にすることができた。購入資金は、MacbookとiPad Proをメルカリで売却して得た約15万円だ。事実、性能を比較してみると、Surface Pro6>=Macbook12+iPad Pro12という数式が成り立つといってもよい。その理由は、おいおいご説明したいと思う。
Surface Pro6は、タブレット単体でも使うことができるけれども、やはり性能を十二分に発揮するには、専用のキーボードケースをつけることが必要だ。このキーボードは、iPad Proなどの専用キーボードとくらべて格段に使いやすい。取り付けて開くと、キーボードの奥がマグネットの力で1cmほど浮くようになっている。これは、自然な打鍵を可能にすると同時に、適度なタッチの沈み込みをもたらし、疲れ知らずの快適なキータッチを生むのだ。これは、Macbookと違って、私がもっとも気に入った点の一つでもある。これ一つをとっても、もはやMacbookには戻れない。
キーボードをとれば、高性能タブレットに早変わり
ふだんは、キーボードをつけて、ふつうのノートPCのように使っているが、手書き文字を書き込んだり、電子書籍としてブラウズしたり、写真をレタッチするときなどには、キーボードを外せば大型のタブレットとしての機能を十二分に発揮してくれる。ディスプレイの大きさはほぼ12インチだから、iPad Pro 12インチとほぼ同じだ。その性能はiPad Pro 12と遜色ない。iPad Pro 12インチモデル(WiFi 256GB)の定価は128,800(税別)だから、これだけでもSurface Pro6とあまり変わらないことになる。iPad Proには、PCのような機能はないから、Surface Pro6がいかにコストパフォーマンスにすぐれた製品かがわかるだろう。
しかも、専用のSurface Penを購入すれば、イラストソフトなどでも、iPad Proとほぼ変わらぬ高性能の描画力を発揮するのだ。プロの漫画家がiPad Pro 12と並んでSurfacee Pro6を愛用するのも頷ける。私もさっそく、プロ御用達の描画ソフト Clip StudioをSurface Pro6にインストールした。これから、少しずつイラスト、スケッチなどの腕を磨きたいと思っている。
Day Oneに代わるライフログアプリを発見
私がこれまで長い間Macを愛用してきた理由の一つは、Windowsにはないすばらしいライフログアプリ Day Oneがあったからだ。今回、Windows PCに乗り換えるにあたって、一番頭を悩ましたのは、Day Oneに代わるライフログあるいは情報整理用アプリを探すことだった。
その解決策は、意外と簡単に見つかった。それは、Microsoftが発売するOne Noteだ。これは、Day Oneと同じようなジャーナル機能を持っているだけではなく、Evernoteなどと違って格段と情報を整理しやすいツールだ。One NoteはOfficeソフトに無料でついてくるし、スマホやタブレットにも無料でインストールすることができる。しかも、Office365に加入していればOne Driveで自動的に同期してくれるので超便利だ。
入れることのできる情報の種類にしても、YouTubeやVimeoの動画を埋め込むことができるのはありがたい。これはDay OneやEvernoteにはない機能だ。このソフトを使い始めてから、まだ2週間にしかならないが、もうすでに、海外旅行のデータベース作成、ドイツ語やフランス語の語学学習帖の作成、毎日つける日記、4月から始まる市民講座のテキスト作成などに活用し始めている。使えば使うほどに、ライフログとしてのこのソフトの優秀さを実感している。
その結果、月極めの有料サービスDay Oneは解約することに決めた。これまでに蓄積したDay Oneの膨大なデータは、PDFとHTMLの形でアーカイブ化することもできた。これで、晴れてMacとはさよならすることができるだろう。