これまでの歴史の中で、メディアが進化するたびに、ニュースの伝播速度は飛躍的に向上してきました。現在では、そのもっとも先端を走っているのは、テレビや新聞などのマスメディアでも、ウェブ上のニュースサイトでもなく、SNSです。なかでも、twitterは世界の重要なニュースをきわめて迅速に伝えてくれる、最速のニュースメディアになっています。twitterで発せられたニュースをウェブのニュースサイトやテレビニュースが後追いするというのが常態になっています。それだけに、例えば株取引に従事するなど、内外の重要ニュースを絶えずウォッチする必要に迫られている人にとっては、世界中の主要情報源のtwitterアカウントをフォローし、そこから流れてくるタイムラインを絶えずチェックすることが大事になってきます。
私が今月はじめから久しぶりに再開した「メディア・リンク」(https://medialabo.info/)は、そうした方々のために、世界中の主な情報源のtwitterからのタイムラインを寝ている時間以外ほとんど絶えずチェックして、これは日本人にとって重要だと思われる最新ニュースを「リツイート」し、またニュース源のサイトにリンクをつけてページ冒頭にタイトル一覧を絶えず更新しています。その更新スピードは、しばしばニュースサイトやマスメディアのニュースを上回っているといっても言い過ぎではありません。
最近の例でいえば、けさフランスのLe Monde紙のTwitterで流れた「高橋留美子さん、欧州最大のマンガ祭でグランプリ受賞」のニュースをすぐにリツイートし、ルモンド紙のニュースをリンクでページトップで流しました。また、フランス国内の主要メディアでもこのニュースがtwitterで報道されたため、これらをリツイートしました。けれども、日本のニュースサイトやマスメディアがこのニュースをニュースサイトやtwitterで伝えたのは、それから1時間以上たってからでした。
twitterの発信時間をみると、Le Monde紙がいまから10時間前、私がこれをリツートしたのは4時間前、毎日新聞が国内で初めてtwitterで伝えたのは3時間前、Yahoo!ニュースが2時間前でした。明らかに、ニュースの伝播速度には大きな差がみられます。
このように、世界で起きている日本人にとって重要なニュースは、まず海外のtwitterで伝えられることが多く、日本でのメディア報道はかなり遅れる場合が少なくありません。手前味噌にはなりますが、私のように、世界の主要ニュース源の発するtwitterをたえずフォローし、それをウェブ上でリツイートし、ニュースリンクを更新する「メディア・リンク」のようなサイトの存在意義もそれなりにあるのではないか、と思うこの頃です。ちなみに、このサイトには毎日500人以上の方が訪問し、利用していただいています。これからも、元気でいる限りこのような形でのニュースウォッチを続けていきたいと思っています。ご声援をいただければ幸いです。