ハンプトン・コートは「イギリスのヴェルサイユ宮殿」だ!
ハンプトンコートには、まだ若い頃、団体旅行のオプショナルツアーで訪問したことがあるが、そのときはあまり印象に残らなかった。天候が悪かったせいかもしれない。
けれども、今回は天候に恵まれたこともあって、チューダー朝の香り高い見事な宮殿の内部と庭園を満喫することができた。
ハンプトンコートは、ロンドンのWaterloo駅から列車で40分という近郊にある。通勤圏内の距離。オイスターカードも使えるから、ここからロンドンに通勤している人も少なくないのではないだろうか。
終点のハンプトンコート駅を降りると、テムズ川沿いにチューダー朝の時代にタイムスリップしたような古い建物が並び、すがすがしい空気の中を、市民が川沿いにジョギングしていた。うらやましい限り。
テムズ川を渡って、すぐ右に折れると、もうハンプトンコート宮殿の入り口だ。朝9時15分に着いてしまったため、開館の10時まで、前庭からテムズ川の岸辺を散策して時間をつぶした。このあたりのテムズ川は、ロンドンと違って水もきれいで美しい。
ハンプトンコート宮殿は、古い赤レンガの建物と、来客用に設置した多数の煙突塔が独特の美しさを醸し出している。
開館と同時に入城し、ヘンリー8世の広大な応接室、居間、寝室、キッチン、壁画などを見たあと、広大な美しい庭園を見学してまわりました。すべてが想像していた以上に美しく、「イギリスのヴェルサイユ宮殿」といってもよい所だという印象を持った。
入場すると、3つめの中庭(Court Yard)が「クロック・ヤード」(Clock yard)と呼ばれるところで、大時計が目を引く。この時計は、テムズ川の干満まで表示するということだ。
宮殿の内部は、ヘンリー8世の居室で、華麗な装飾が見事だ。
16世紀の台所がそのまま再現されている「チューダー・キッチン」は必見。当時の宮殿の台所が細部まで再現されており、非常に興味深かった。
前庭は、遠くまで見通せないほど広大で美しく、ヴェルサイユ宮殿を思わせた。残念ながら、地図が手元になかったこともあり、広大な前庭や有名な迷路の中にはアクセスできなかった。これは次回の楽しみにとっておきたいと思う。
その代わり、「イギリス一大きなブドウの樹」、これ以上美しいものがあるかと思わせる庭園なども見ることができました。いずれも、カメラの被写体としては申し分なく、いい作品がたくさん撮れました。
最後に、Fountain Court Cafeという、夏季限定の気持ちいい中庭のカフェで昼食をとり、宮殿見学を終えた。ロンドンから電車でわずか40分のところにある、別天地のような宮殿。今度はぜひ家族と一緒に訪れたいものだ。