Spotifyに収録されているKarajanのアルバムの一部

音楽

Karajan, Harasiewicz, Spotify and Google Home

Spotifyでもっとも多くのアルバムが収録されている演奏家は?

私はクラシック音楽が好きで、LPレコードの頃からいろんな演奏家のクラシックを愛聴してきた。そのなかでも、とりわけ好きな演奏家といえば、ヘルヴェルト・フォン・カラヤンではないだろうか。亡くなってからすでに29年が経つが、いまだに絶大な人気を誇っているのは喜ばしいことだ。幸いなことに、音楽定額サービスの最大手Spotifyには、Karajanのアルバムが多数収録されている。ざっと数えてみたところ、なんと150ものアルバムが入っていることが分かった。驚くべき数字だ。さすが、CD生みの親だけのことはある。おそらく、クラシック演奏家の中で、Spotifyに収録されているCDの数はダントツで1位ではないだろうか?

カラヤンの演奏がなぜこれほどの人気を呼んでいるのか?その理由はいろいろ考えられる。

  1. 洗練された、普遍的な音楽性
  2. 聴く者に癒やしを与えてくれる
  3. 音楽の解釈が分かりやすい
  4. 音色が美しい(とくにウィーンフィル、ベルリンフィルとの演奏)
  5. 作曲家の意図をよく汲み取った演奏であること
  6. 共演者(ピアニスト、ヴァイオリニスト、歌手など)のすぐれた資質を上手く引き出す才能をもっている
  7. オーケストラの指揮が巧みである
  8. 音響や映像の効果を最大限に引き出すことができる
  9. ハンサムな外見や指揮ぶりが格好いい

思いついただけでも、ざっとこんな特徴をあげることができる。これだけの多様な才能をもった指揮者は歴史上他にはいないのではないだろうか。

とはいえ、欠点もないわけではない。音楽に今ひとつ深みに欠ける、リズム感の正確さ(絶対音感)に若干欠けるところがみられる、といった批判もみられる。けれども、カラヤンの音楽の魅力は、それを帳消しにするほどのものである。

KarajanはGoogle Homeと相性が悪い?

カラヤンは昔から、最新のテクノロジーを積極的に音楽に取り入れることに人一倍熱心だった。SONYの大賀氏と一緒にCDの開発に協力したことは有名な話だ。演奏の映像化にも積極的に取り組み、多くのビデオ作品を残している。YouTubeでも、名演奏をビデオで楽しむことができる。

もしカラヤンが今もご存命だとしたら、Google Homeなどのスマートスピーカーにも大いなる関心を示したはずだ。残念なことに、Google Homeの音声アシスタントは、カラヤンとはあまり仲が良くないようだ。私がGoogle Homeに入れている英語版のGoogle Assistantは、"OK Google, play Karajan!"と呼びかけても、リクエストに応えてくれない。「カラヤン」はドイツ語なので、英語なら「カラジャン」「あるいは「カレイジャン」「カレイヤン」なのかと思って、そう発音しても、一向に反応しれくれないのだ。これはGoogleのドイツ語人名辞書に問題があるためのようだ。日本語版だと「カラヤンを聴かせて」というと、「ヘルヴェルト・フォン・カラヤンですね。Spotifyから再生します」とちゃんとリクエストに応えてくれるのだ。まさか、私の英語の発音に問題があるとも思えないのだが、、、

いずれにしても、英語版のGoogle Homeには、ヨーロッパ系の人名の聞き取り能力をぜひもっと高めてほしいものである。

Adam Harasiewiczのアルバム

1970年代のLP時代、私はポーランドのショパン弾きで名高いAdam Harasiewicz(ハラシェヴィッチ)のLPレコードをたくさん買って、いかにもポーランドのショパンらしい名曲を楽しんでいた。それが、CD時代になると、なかなかハラシェヴィッチのCDにお目にかからなくなり、ノクターン全集や練習曲集、ショパン名曲集くらいしか手元に置くことがなくなった。最近では、ピリスやフジ子ヘミングの名演奏が聴けるようになったが、ハラシェヴィッチの演奏もなつかしく感じられていた。

ところが、最近Spotifyに加入し、演奏家の検索をしてみたところ、ハラシェヴィッチのアルバムが多数収録されていることを知り、うれしくなってしまった。数えてみると、なんと14ものアルバムが収録されていることがわかった。なかでも、ショパンのエチュード、ポロネーズ、ワルツ、ノクターン、プレリュードは録音状態もよく、十分楽しめる。ヨーロッパの演奏家に強いSpotifyの凄さを改めて実感した。

もっとも、Karajanの場合と同じく、Harasiewiczの場合も、Google Homeとの相性はあまりよくない。「ハラシェヴィッチ」と言っても、英語版のGoogle Homeには通じなかった。人名の音声認識で今後の改良を期待したいところだ。

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