OneNoteをフランス語学習用ノートにしてみた
私は、語学の学習をするとき、紙のノートを使うのが嫌いで、パソコンやタブレットのノートアプリを使うことに固執してきました。しばらく前まで、フランス語の教室でノートをとるとき、Wordアプリを使っていました。
けれども、教室でWordなどのノートアプリを使ってノートをとろうとすると、どうしても克服しがたい問題に直面してきました。それは、キーボードに文字を打とうとすると、手書きよりもスピードが遅くなり、また単語などの綴りを覚えるのが困難になるということです。
とくに、フランス語の場合には、アクサンテギュ、アクサングラーヴ、アクサン・シルコンフレックス、セディーユなどの特殊文字が頻繁に使われていて、こうした特殊文字をキーボードで入力するのが面倒です。そのため、先生が黒板に書くフランス語をノートに書き写すときなど、他の生徒に比べてどうしても遅れてしまうのです。これは、教室での学習においてほとんど致命的な障壁となっていました。
昨年、Appleの12.9インチiPad Proを購入し、同時に、Apple Pencil(第2世代)を購入し、手書き対応のノートアプリをインストールして、フランス語の学習に手書きノートを導入することにしました。これはフランス語の学習方法を革命的に変える、すばらしい方式であることが分かりました。
iPadにインストールしてみた手書き対応ノートアプリは、次のようなものでした。
・GoodNotes
・Noteshelf
・MetaMojiNote
・OneNote
・MS Word
この中で、教室での手書き入力ノートとしてもっとも使い勝手がいいアプリは、OneNoteであるという結論に達しました。
その最大の理由は、OneNoteの場合、1ページの上下左右の幅に制限がないということです。通常の紙のノートの場合、必ず上下左右に「マージン」ととらなければなりません。これはA4とかB5とかいう紙幅をとらないと、ノートがカバンに入らないからです。
しかしながら、パソコンやタブレットでは、画面の幅はあるものの、「上下左右にスクロール」すれば、いくらでも情報を表示させることができるのです。したがって、マウスあるいは指のタップで上下左右に広大なスペースに手書きで書き込み、それを表示させることができるのです。GoogNotes、Noteshelf、MetamojiNote、MS Wordなどは、いずれも紙のノートと同じように、上下左右がページ単位で限られた紙面しか表示できないのです。これはせっかくのパソコンやタブレットの表示特性を生かしておらず、まことにもったいないと思うのです。OneNoteは、このような制約を取り払っているのがすばらしいと思います。
下の画像は、OneNoteで、Methode de Francaisというフランス語の教科書の1章を手書きノートにしたものです。Apple Pencilでの手書きに加えて、電子仏和辞典の単語説明をコピペしたものなどを加えています。普通なら横にコピペできない右サイドのスペースも、OneNoteでは有効に使うことができます。
OneNoteでは、「ページめくり」の機能はありませんが、その代わりに左サイドバーに「セクション」「ページ」のタブをいくらでも作ることができます。上の画像は左にページが表示されています。それぞれがタブになっていますから、タブをクリックすることによって、別のページにとぶことができます。タブがある分、通常のノートよりも見やすいといえるかもしれません。
12.9インチのタブレットが最適である理由
手書きできるAppleのタブレットは、7.9インチ、9.6インチ、10.2インチ、12.9インチとさまざまです。いずれもapple Pencilで手書きノートが使えます。けれども、私が断然おすすめするのは、12.9インチのiPad Pro です。その理由は簡単。「大きいことは正義」だからです。とくに、OneNoteでノートを作成する場合には、上下左右にできるだけ広くノートスペースを確保することが有利です。これが、Meta Moji Note、GoodNotes、Noteshelf、MS Wordでノートを作成する場合なら、7.9インチのタブレットでも十分に使えます。しかし、OneNoteのメリットをフルに生かすには、12.9の広大な画面が必要になってくるのです。一度、12.9インチでOneNoteを使い始めたら、もう他のタブレットは使えなくなるでしょう。