ポンペイ 旅行の詳細

9/13 ポンペイ遺跡(準備編)

ポンペイ遺跡 My Walking Map(準備編)

(注1)このGoogle My Mapの左上の矢印アイコンをクリックすると、地図の左側にサイドバーが表示されますので、このインデックスのサイト名をクリックすることによって、サイトの場所、詳しい情報を知ることができます。

(注2)ポンペイ遺跡のランキング・トップ10は、National Geographic制作ビデオ『古代の秘宝ミステリートップ10 ポンペイの秘宝』(本ページにリンクあり)をもとに作成しました。また、11位以下のランキングは、各種の情報を元に、本ページの製作者(三上)が独自に選定しました。見学の順位を決める際に参考になさってください。

ナポリからポンペイまでの交通手段

ナポリからポンペイまでは、電車で行くのが一番便利です。所要時間は1時間足らず。料金も1,000円以下とリーズナブル。もしナポリに滞在していて、1日たっぷり時間があるのでしたら、ツアーに参加するよりも、電車で日帰りした方が経済的で充実したポンペイ見学を満喫することができるでしょう。私も、今回のポンペイ見学では、電車で往復して、朝から夕方までかけて、ゆっくりとポンペイ遺跡を極めたいと思います。「Circumvesuviana」という標識にしたがって行けば、乗車口に着きます。

ヴェスヴィーオ周遊鉄道 Ferrovia Circumvesuviana

ナポリからポンペイまで行くには、観光列車のヴェスヴィーオ周遊鉄道で行くのが一番速くて楽なようです。乗車駅は、トレニタリアのナポリ中央駅に隣接する周遊鉄道S..F.S.M駅です。ヴェスヴィーオ周遊鉄道の乗り場は、ナポリ中央駅構内の地下に降りたところにあります。ここの切符売り場(Biglietteria)で切符を買います。Sorrento行き電車で「Pompei Scavi」(ポンペイ遺跡)駅までの切符を買い求めます。

帰りは、Napoli Garibaldi駅で下車しますので、注意してください。

時刻表は、次のとおりです。

ナポリ発:8:26
ポンペイ着:9:01
ポンペイ遺跡入場:9:10
ポンペイ見学終了:16:00
ポンペイ駅発:16:09
ナポリ着:16:39

ナポリ国立考古学博物館:17:00 - 18:30

ピッツェリアで夕食:19:00 - 20:30

Dα Mario?

ピッツェリアでの会話

 

ホテルに帰着:20:45

このスケジュールだと、ポンペイ遺跡の見学時間は、7時間も取ることができます。

ナポリ・ガリバルディ駅の地図

ポンペイ駅からポンペイ遺跡まで

 

ポンペイ

ポンペイ(Pompeii)は、イタリアのナポリ近郊に位置する古代ローマの都市で、紀元79年のヴェスヴィオ山の噴火によって火山灰に埋もれ、壊滅的な被害を受けたことで有名です。この噴火により、ポンペイを含む周辺の複数の都市が一夜にして埋没しました。ポンペイの発掘によって、当時のローマ都市の生活や文化について多くの知見が得られています。

ポンペイの歴史と都市構造
ポンペイは紀元前6世紀頃にサムニウム人によって建設され、紀元前4世紀にはローマ帝国の支配下に入りました。都市は繁栄し、住民は数千人に達したと考えられています。ポンペイには、公衆浴場、円形劇場、フォーラム(公共広場)、神殿、商店、住宅など、ローマ時代の典型的な施設が多数存在していました。これらの建築物は、発掘によって良好な状態で保存されており、当時のローマ人の日常生活や社会構造を詳しく知ることができます。

ヴェスヴィオ山の噴火とその影響
紀元79年8月24日、ヴェスヴィオ山が突然噴火し、ポンペイは瞬く間に火山灰と軽石に覆われました。噴火は数日間続き、最終的に都市全体が数メートルの火山堆積物の下に埋もれました。この災害によって、ポンペイの住民の多くが犠牲となり、都市は完全に消滅しました。

しかし、火山灰が都市を覆ったことで、建物や遺物が驚くほど良好な状態で保存されることとなりました。特に、有名なモザイクや壁画が現存しており、当時の芸術や文化、宗教的儀式についての重要な情報を提供しています。

ポンペイの発掘と現代の研究
18世紀以降、ポンペイの発掘が始まり、多くの遺物や建造物が発見されました。これにより、古代ローマの都市計画や建築、日常生活に関する理解が飛躍的に深まりました。例えば、家庭の台所や寝室、庭園、さらには裕福な市民の邸宅まで、様々な階層の人々の生活が再現されています。

また、ポンペイの発掘は、考古学や保存科学の発展にも大きく貢献しました。遺跡は現在、ユネスコの世界遺産に登録されており、毎年世界中から多くの観光客が訪れます。

ポンペイの遺産
ポンペイは、古代ローマの文明を理解するための貴重な資料であり、当時の都市生活、建築技術、社会階層のあり方について重要な洞察を提供しています。さらに、災害による突然の終焉が、その時代の瞬間を切り取った形で保存しているため、ポンペイは「時間が止まった都市」としても知られています。

ポンペイの訪問は、古代ローマの生活や文化に触れる貴重な機会を提供するとともに、自然災害の脅威についても改めて考えさせられる場所でもあります。

 

 

国立考古学博物館

ナポリ国立考古学博物館(Museo Archeologico Nazionale di Napoli)は、イタリア南部のナポリにある著名な博物館で、古代ローマやギリシャの遺物を中心にした世界有数の考古学コレクションを所蔵しています。特に、ポンペイやヘルクラネウムの遺跡から出土した遺物が充実しており、これらは古代ローマ時代の日常生活を詳しく知るための貴重な資料となっています。

歴史
ナポリ国立考古学博物館は、もともと16世紀後半に軍事兵器の保管庫として建設されましたが、その後、18世紀末にブルボン王朝のカルロ7世(後のスペイン王カルロス3世)によって博物館に改装されました。当初は「ブルボン博物館」と呼ばれており、ナポリや周辺地域から発掘された考古学的遺物を展示する目的で設立されました。

博物館は、ナポリ王国の歴代の王たちが収集した膨大な芸術品や考古学遺物を展示するための施設として発展しました。特に、ポンペイ、ヘルクラネウム、スタビアなど、ヴェスヴィオ火山の噴火で埋もれた都市からの出土品が集められ、これらのコレクションは今日でも博物館の最も重要な部分を占めています。

コレクションと展示内容
ナポリ国立考古学博物館は、非常に多様で豊富なコレクションを誇ります。その中でも、以下のような展示が特に有名です。

1. ポンペイとヘルクラネウムの遺物
この博物館は、ポンペイやヘルクラネウムから出土した遺物の世界最大のコレクションを持っています。これらの遺物には、モザイク、壁画、日用品、家具、そしてポンペイの家屋から発見された貴重な文物が含まれています。これらの展示は、古代ローマ時代の日常生活や文化を詳細に伝えており、訪問者に古代ローマ都市の豊かさと多様性を感じさせます。

2. ファルネーゼ・コレクション(Farnese Collection)
ファルネーゼ・コレクションは、イタリアの貴族ファルネーゼ家が収集した芸術品のコレクションで、ルネサンス期のローマからナポリに移されました。コレクションの中で特に有名なのが、「ファルネーゼのヘラクレス」や「ファルネーゼのブル」といった大型の古代彫刻です。これらの彫刻は、古代ローマ時代の芸術的卓越性を示す代表的な作品です。

3. モザイクのコレクション
ナポリ国立考古学博物館は、古代ローマのモザイク芸術においても世界的に有名です。ポンペイから出土したモザイクの中で、最も有名なのが「アレクサンダー大王の戦い」(Battle of Issus)のモザイクです。この作品は、紀元前333年にアレクサンダー大王がペルシャ帝国のダレイオス3世を破った戦いを描いており、その精緻な描写が評価されています。

4. 秘宝の部屋(Gabinetto Segreto)
秘宝の部屋は、古代ローマのエロティックな芸術品を集めた展示室で、18世紀以降長い間非公開となっていましたが、現在は一般公開されています。ポンペイやヘルクラネウムから発掘されたエロティックな彫像、絵画、装飾品などが展示されており、古代ローマにおける性文化を知ることができます。

5. エジプトコレクション
博物館にはエジプトの遺物も展示されており、これにはミイラや葬儀用の像、パピルス文書などが含まれています。エジプトコレクションは、イタリア国内でも特に充実したものであり、エジプト文明の重要な側面を紹介しています。

建築と館内
ナポリ国立考古学博物館の建物自体も歴史的な価値を持っており、18世紀に建築された壮大なネオクラシカル様式の建物です。館内は広々としており、各展示室はテーマ別に整理され、訪問者が考古学的遺物や美術品をじっくり鑑賞できるよう工夫されています。また、博物館内にはカフェやショップもあり、休憩やお土産の購入も楽しめます。

文化的意義と現代の役割
ナポリ国立考古学博物館は、考古学的研究や教育の中心地としても機能しています。博物館では、定期的に特別展や学術講演、教育プログラムが開催されており、イタリア国内外からの学者や学生が訪れます。また、観光客にとっても必見のスポットであり、ナポリを訪れる際には欠かせない観光地となっています。

アクセスと訪問情報
ナポリ国立考古学博物館は、ナポリ市内の中心部に位置しており、地下鉄の「Museo」駅や「Piazza Cavour」駅から徒歩圏内です。博物館は、月曜以外の毎日開館しており、入館にはチケットが必要です。訪問者は、広大な館内を見て回るために十分な時間を確保することをお勧めします。

まとめ
ナポリ国立考古学博物館は、古代ローマやギリシャの遺物を中心にした世界有数のコレクションを誇り、その内容は考古学や古代史に興味を持つ人々にとって必見のスポットです。ポンペイやヘルクラネウムの遺物を通じて、古代ローマの都市文化や日常生活を深く理解することができるこの博物館は、歴史と文化に満ちたナポリの旅を豊かにする場所です。

アレクサンドロスのモザイク

ポンペイで発見されたアレクサンドロス大王のモザイク画(博物館蔵)

ポンペイで発見されたアレクサンドロス大王のモザイク画は、「アレクサンドロスのモザイク」として知られています。これは紀元前100年頃に作られたと推定され、ポンペイのファウヌスの家(Casa del Fauno)で発見されました。このモザイクは非常に大きく、高さ2.72メートル、幅5.13メートルにも及びます。

特徴
1. **場面描写**:
- モザイク画には、アレクサンドロス大王とペルシャの王ダレイオス3世の間で行われた「イッソスの戦い」が描かれています。
- アレクサンドロスは左側に描かれており、馬に乗って勇敢に突進しています。
- ダレイオス3世は右側に描かれ、恐怖と驚愕の表情を浮かべています。

2. **技法**:
- このモザイクは非常に細かいテッセラ(小さな石やガラスのピース)で構成されており、色彩や陰影の表現が非常に精巧です。
- モザイクは、古代ギリシャの絵画の影響を受けたローマ時代の技法を示しています。

3. **歴史的背景**:
- アレクサンドロス大王のモザイクは、彼の征服とその後のローマ時代の文化的影響を反映しています。
- これは、アレクサンドロスの英雄的なイメージを強調し、彼の軍事的な偉業を称える目的があったと考えられています。

発見と保存
- モザイク画は1831年に発掘され、その後ナポリ国立考古学博物館に移送されました。
- 現在もナポリ国立考古学博物館で展示されており、古代ローマの芸術と歴史を学ぶ上で非常に重要な遺物となっています。

このモザイク画は、古代の技術と芸術表現の粋を示すものであり、歴史的にも文化的にも非常に価値のあるものです。

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