散歩の記録
日時:2025年7月10日(木)
天候:晴れ
場所:鎌倉市「葛原岡・大仏ハイキングコース」
距離:6.86km
歩数:10,197
カロリー:534カロリー
所要時間:4時間18分
高さの変化:188m
散歩マップ
沿道の見どころ
円覚寺
円覚寺(えんがくじ)は、神奈川県鎌倉市にある臨済宗円覚寺派の大本山で、鎌倉五山(ござん)の第二位に列せられています。その歴史的背景、美しい伽藍、そして禅の精神は、多くの人々を魅了し続けています。
歴史と創建
円覚寺は、鎌倉幕府第8代執権である**北条時宗(ほうじょうときむね)**によって、1282年(弘安5年)に創建されました。創建の背景には、2度にわたる元寇(文永・弘安の役)で亡くなった**敵味方両軍の兵士を平等に供養したい**という時宗の願いがありました。
開山(かいざん)は、中国(宋)から招かれた高僧、**無学祖元(むがくそげん/仏光国師)**です。無学祖元は、時宗に禅の教えを説き、その精神的支柱となりました。時宗が円覚寺を建てたのは、帰国を考えていた無学祖元を引き留めるためでもあったと言われています。
最盛期には42もの塔頭(たっちゅう:子院)を持つ大寺院でしたが、度重なる火災や天災に見舞われ、現在の伽藍は再建されたものが多く含まれています。
伽藍と見どころ
円覚寺の境内は、鎌倉特有の谷戸(やと)と呼ばれる丘陵地が浸食されてできた谷に沿って建てられており、その地形を活かした壮大な空間が広がっています。
総門・三門(さんもん): 参道を進むとまず現れるのが総門、そしてその奥に建つ三門です。三門は神奈川県の指定重要文化財にもなっています。夏目漱石の小説『門』にも登場し、その描写は漱石自身が円覚寺で坐禅をした経験に基づいていると言われています。
仏殿(ぶつでん): 三門をくぐると正面に位置する本堂です。関東大震災で倒壊した後、昭和39年(1964年)に再建されました。本尊は宝冠釈迦如来坐像(ほうかんしゃかにょらいざぞう)で、人間味あふれる飾りを身につけているのが特徴です。天井には迫力ある白龍図が描かれています。
舎利殿(しゃりでん): 円覚寺の中でも特に有名な建物で、神奈川県で唯一の国宝建造物です。室町時代に建てられた禅宗様(唐様)の仏堂としては、日本最古級かつ最も純粋な姿を示すとされています。仏舎利(お釈迦様の遺骨)を祀っているとされ、その造形美は一見の価値があります。通常は非公開ですが、特別公開される機会もあります。
洪鐘(おおがね): 山門の東側にある長い石段を登った山の上に立つ、大きな梵鐘(ぼんしょう)です。1301年(正安3年)に物部国光によって作られたもので、鎌倉時代を代表する名鐘の一つであり、国宝に指定されています。関東地方最大の鐘としても知られています。
妙香池(みょうこうち) 境内にある風流な趣の池で、国の名勝に指定されています。
佛日庵(ぶつにちあん): 北条時宗公の墓所がある塔頭寺院です。川端康成の小説『千羽鶴』の舞台にもなった茶室「烟足軒(えんそくけん)」もここにあります。
禅の修行と文化
円覚寺は臨済宗の禅寺であり、現在でも禅僧が修行に励んでいます。一般の人々も禅に触れる機会が提供されており、坐禅会や写経会などが定期的に開催されています。初心者でも参加しやすい坐禅会もあり、心静かに自分と向き合う貴重な体験ができます。
また、夏目漱石や島崎藤村、有島武郎など、多くの文人たちが円覚寺を訪れ、その静寂な環境の中で創作活動を行ったことでも知られています。
浄智寺
浄智寺(じょうちじ)は、神奈川県鎌倉市・北鎌倉にある臨済宗円覚寺派の禅寺で、鎌倉五山の第四位という格式を持つ名刹です。1281年(弘安4年)、鎌倉幕府第五代執権・北条時頼の三男・宗政公の菩提を弔うため、幼少の師時らを開基として創建されましたが、実際には宗政の夫人と兄・時宗の支援により建立されたと伝わります。開山には宋から渡来した臨済禅の高僧・兀庵普寧、南洲宏海、大休正念らが関わり、宋風建築が取り入れられました。最盛期には七堂伽藍・11の塔頭を擁し、僧侶500人規模とされましたが、度重なる火災や関東大震災で多くが失われ、現在は山門(鐘楼門)・仏殿・書院などが再建されています。
葛原岡神社
葛原岡神社(くずはらおかじんじゃ)は、神奈川県鎌倉市にある、歴史と自然に恵まれた神社です。特に縁結びのパワースポットとして近年人気を集めていますが、その創建には深い歴史的背景があります。
歴史とご祭神
葛原岡神社は、明治20年(1887年)に創建されました。比較的新しい神社に思えるかもしれませんが、その由緒は鎌倉時代末期まで遡ります。
ご祭神は、後醍醐天皇(ごだいごてんのう)の側近であった日野俊基(ひの としもと)卿です。日野俊基は、当時権勢を誇っていた鎌倉幕府を倒すため、後醍醐天皇とともに倒幕計画を進めましたが、それが幕府に露見して捕らえられてしまいます。そして、元弘2年(1332年)6月3日、この葛原岡の地で処刑されたと伝えられています。彼の辞世の句には、「秋を待たで 葛原岡に 消ゆる身の 露のうらみや 世に残るらん」というものがあります。
明治維新後、南朝(後醍醐天皇の吉野朝廷)が正統とされたことを受け、明治天皇は日野俊基の功績を称え、彼に「従三位(じゅさんみ)」という位を贈りました。これにより、日野俊基卿の終焉の地であるこの場所に、地元の方々や全国の崇敬者の協力によって神社が創建されたのです。日野俊基卿は、新たな世の中を導いた「開運の神様」としても崇められています。
見どころとご利益
葛原岡神社には、歴史的な見どころと、現代に人気の様々なご利益スポットがあります。
日野俊基卿の墓所: 神社の南側には、日野俊基卿のお墓とされる宝篋印塔(ほうきょういんとう)があります。彼の悲劇的な最期に思いを馳せることができます。
縁結び石(男石・女石): 近年、葛原岡神社を代表する人気のスポットが「縁結び石」です。境内には「男石」と「女石」という二つの大きな石が並んでいます。社務所で授与される赤い糸に五円玉を結んだ「御縁糸(ごえんいと)」をこの縁結び石に結ぶことで、良縁を祈願できるとされています。若い世代やカップルに大変人気です。
魔去ル石(まがさるいし): 鳥居をくぐってすぐ左手にある大きな石です。「魔が去る」という言葉から、「不運を断ち切り、幸せを勝ち取る」ご利益があるとされています。素焼きのお皿(初穂料100円)に願いを込めて魔去ル石に投げつけ、お皿が割れると、これまでの不運が断ち切れると言われています。
昇運の神龍: 本殿には「昇運の神龍」の石碑が印象的です。この龍は、私たちの願いを神様に届ける手助けをしてくれると言われています。
さくら貝御守: 鎌倉の海岸で採れたという貴重なサクラ貝を厳選して奉製された、淡いピンク色の可愛らしいお守りです。良縁を呼ぶお守りとして人気があります。
ハート型の絵馬: 縁結びの祈願のために、ハート型の可愛らしい絵馬を奉納することができます。
源氏山公園内の立地: 葛原岡神社は、広々とした源氏山公園の中にあります。春には桜が咲き誇り、お花見の名所としても知られています。ハイキングコースの途中に位置しているため、銭洗弁財天宇賀福神社などと合わせて巡ることもできます。
日野俊基卿墓
日野俊基卿(ひの としもと)は、鎌倉時代末期〜南北朝初期にかけて後醍醐天皇に仕えた公家で、熱心に討幕活動を展開した人物です。
日野俊基は、1331年に再び元弘の乱(討幕計画)に関与し、幕府に捕われ鎌倉に送られます。そして1332年6月、化粧坂(けわいざか)上の葛原岡(くずはらおか)で処刑されました
墓所は、その処刑地に建てられ、墓塔として安山岩製の**宝篋印塔(ほうきょういんとう)**が現存しております。その高さは地上113cmほどで、塔身には四方仏を示す梵字の彫刻があります
樹ガーデン
樹ガーデン(いつきガーデン)は、神奈川県鎌倉市常盤にある「天空のカフェテラス」として知られる絶景スポットです。山の中腹に位置し、自然豊かな空間でゆったりと過ごせるのが大きな魅力です。樹ガーデンの敷地は、もともと株式会社⽇ノ樹創業者の別荘であった所です。ロケーションが、葛原岡・⼤仏ハイキングコースに隣接していることから、ハイキングの途中で怪我や道に迷われる⽅、またお ⼿洗いを必要とされる⽅達が度々訪ねてこられました。このため、救護等も兼ねたお休み処が必要ではないかと考え、⼩さなテラス席を設けたのが始まりです。その後、20年かけて、こんにのようなカフェテラスとして整備されました。
標高約60mの崖上に位置し、周囲に遮るものがないため、晴れた日は富士山も望めます。約2000坪の森に囲まれ、春は新緑、初夏は紫陽花、秋は紅葉、冬は凛とした空気の中でリラックスできる空間です。ヤマユリ・エビネ蘭など山野草や小鳥、リスなどが訪れることもあります。
☕ 営業形態とメニュー
営業再開情報:数年にわたる閉店と再開の繰り返しを経て、2023年以降は入場料+ドリンクまたは軽食オーダー制で営業再開されています
営業時間:平日10:00~16:00、土日祝は~16:30頃(不定休、悪天候時は休業) 。
入園料:約500円ほど(収益は景観保全などに活用)
メニュー:コーヒー、紅茶、フルーツティー、クロワッサン、クッキーなど軽食
🚶 アクセスと注意点
アクセス:鎌倉駅西口から徒歩約20分、またはバス「一向堂」下車、徒歩数分。
階段:160段前後の階段を上りますので、歩きやすい靴・服装でお越しください。
座席:全席テラス席で、一部屋根付きもあり。天候が悪い日は営業を見合わせることもございます 。
大仏切通
鎌倉大仏切通は、神奈川県鎌倉市にある歴史的な切通し(人工的に山を切り開いて造られた道)です。鎌倉時代に整備されたとされ、鎌倉七口(ななくち)と呼ばれる主要な切通しの一つに数えられることもありますが、正式にはその七口には含まれていないともいわれています。
この切通しは、長谷の大仏(高徳院)の裏手に位置しており、ハイキングコースとしても人気があります。山道を登ると、苔むした岩や石仏、そして大仏の後方からの眺めなど、鎌倉らしい風景を楽しむことができます。
現在では「大仏ハイキングコース」の一部として整備されており、北鎌倉や源氏山公園方面へと抜けるルートとして、多くの観光客やハイカーに親しまれています。ただし、台風や大雨の影響で通行止めになることもあるため、訪れる前には最新の情報を確認することをおすすめします。
高徳寺大仏殿(終着点)
高徳寺大仏殿(こうとくじだいぶつでん)は、神奈川県鎌倉市にある浄土宗の寺院、高徳院の本堂にあたる建物で、特に「鎌倉大仏」として知られる阿弥陀如来坐像が安置されていることで有名です。
この大仏は、高さ約11.3メートル、重量は約121トンにも及ぶ青銅製の仏像で、13世紀半ばの鎌倉時代に建立されました。当初は木造の大仏殿に収められていましたが、度重なる自然災害――特に15世紀の大地震と津波――によって建物が失われ、現在は屋外に露座の状態で鎮座しています。
露座でありながらも、そのおだやかな表情と堂々たる姿は多くの人々の心を打ち、鎌倉観光の象徴的存在となっています。また、仏像の内部は空洞になっており、一般の拝観者も内部を見学することができます。
フォトアルバム
円覚寺

円覚寺の案内板

円覚寺の入り口

円覚寺の三門に続く階段

三門

円覚寺の三門

円覚寺のご本尊
葛原岡神社

葛原岡神社の鳥居

縁結びの石

源氏公園の高台から見た景色
葛原岡神社ー大仏コース

ハイキングコースを歩く外国人観光客

ハイキングコースを歩く母子と外国人観光客

mハイキングコースを歩く母娘
樹ガーデン

樹ガーデン手前の分岐点標識

樹ガーデンの案内板

樹ガーデンの案内板

樹ガーデン

樹ガーデンのメニュー

樹ガーデンのテラス

樹ガーデンのテラス席
大仏

大仏と切り通しの分岐点

大仏

大仏

大仏

大仏